hanakosaanのブログ

猫と暮らす日々を気ままに書いてます。

コーヒーをもう1杯飲んだら。

おはようございます。hanakoです。

 

 今日は花屋さんはお休みです。

 

 庭仕事に行こうと思っていたのですが

 昨夜のうちに雷雨があり

 地面が濡れているのでは草が取れないので

 やめる事にしました。

 (と 言い訳する😅😅😅)

 

 久しぶりにダラッとコーヒーを飲んでいます。

  

  今日はお出かけしないの?

 

 モチくんが不思議そうな顔をして

 私の前を通り過ぎて行く。

 

 たまには家にいるさ。

 

 

 

 コーヒーを飲みながら

 久しぶりに母親の事を思い出しました。

 

 4年前に亡くなった母親。

 俗に言う 毒親と私は思っている。

 

 新潟県の山の中で生まれた母親。

 新潟県イチの進学校に行ける程の頭を持ちながら

 田舎特有のしがらみに負けて

 何故か東京に出てきてしまい

 アルコール依存症の私の父親と結婚してしまった

 

 私は東京の下町に生まれた。

 父親の姉夫婦は子供が居なかったので

 ひとりっ子の私は大人の中で可愛がられて育った

 

 母親と私の祖母にあたる義母とは折り合いが悪く

 私は両方からの悪口を聞いて育った。

  

  ママとおばあちゃん

  どっちが正しい?

 

  ママの方がひどいよね?

 

 

  ママと祖母ちゃんどっちが好き?

 

  おばあちゃんの方が好きだよね?

 

 私は母親と祖母の板挟みにあった。

 

 いつの間にか私は大人への機嫌のとり方を

 覚えてしまった。

 

 そして 人間不信になった。

 大人はみんな愚かだ。

 ううん 子供の私にとっては

 人間はみんな愚かだと思えてしまった。

 

 

 家に帰ると泥酔した父親が寝ていた。

今日も稼ぎをすべて競馬に使ってしまったのだろう

 ポケットからこぼれている小銭。

 狭い部屋の中は

 酒臭さい空気が満ちていた。

 

 傍らで泣いている母親。

 

 私が後ろに立っているのに気がついた母親が振り向いた。

 

 真っ赤な目の母親。

 

  あなただけがママの生きがいだから。

  あなたがいればママは幸せだから。

 

 私を見て母親が言った。

 

 そんな出来事が繰り返されて

 私は小さな大人になって行った。

 嫌とは言えない。

 母親の願いは私が叶える。

 母親を幸せに出来るのは私だけなのだと。

 

 そんな使命感を自分に植え付けた。

 

 母親も

 自分の思い通りにならないと

 私を泣き落とすようになった。

 

  私を泣かせるの?

  私にはあなたしかいないのに。

 

  あなたはなんて酷い娘なの。

 

 だから私は今でも

 閉店した店にやってくるひとを断われないのだ。

 自分が断る事でひとが困る事を許せない。

 罪悪感に押しつぶされる。

 たとえ夜中まで来客があっても

 私は断らずに受け入れるだろう。

 

 心が健康な人が

 閉店後のお客様を断るのとは

 まったく違う次元の話なのだ。

 

 

 10歳の時

 母親は私の父親と離婚し

 今の父親と離婚した。

 

 父親が出て行った3日後に

 今の父親が家にやって来た。

 

 父親と母親の寝室だった部屋に

 新しい父親と母親が消えてゆく。

 

 ふしだらな人達だ。

 大人になってその意味を知った時

 私は二人を憎悪した。

 

 あなたは母親の前に女だった。

 それは子を持つ者は絶対にやっちゃいけない。

 

 命を作り出すのなら

 その命を育て上げなくてはいけない

 その責任を何より優先できないのなら

 親になる事を望むべきじゃない。

 私はそう思っている。

 

 

  子供がいれば

  夫の気持ちをこちらに向けられると思ったから

 

 私の母親が私を生んだ理由。

 大人になった私に

 誇らしげに話してくれた。

 

 あきれて言葉も出なかった。

 

 

 

 母親は新しい父親に気に入られる為に

 私に無理難題を押し付けた。 

 

 いきなり現れた男性を父親と呼べないからと

 

  あなたがお父さんと呼ばないなら

  お父さん何処かへ行っちゃうわよ。

  そうしたらどうするの?

  私達は生活できなくなっちゃうわよ。

 

 そう叱りつけ脅かし

 無理やり父親と呼ばせる母親がどこにいるんだ。

 

  成績を下げちゃだめ。

  いつも1番でいなさい。

  いい子だと誰にも言われなさい。

 

 

 新しく親戚になったいとこ達に

 私の持ち物を私に黙ってあげた。

 

 私の部屋からは本や雑貨や洋服が消えて行った。

 おばあちゃんが私に買ってくれた物。

 伯母さんが私に買ってくれた洋服。

 親友がくれたえんぴつ。

 

 思い出と自尊心が消えて行った。

 

 私は心が無くなった。

 何をされても何も感じなくなった。

 

 

 世間体の為だと行った結婚式。

 連れ子の私は式には出さないと

 離れの部屋から出ないようにと言われた。

 

 白無垢の母親を二階の窓から見た。

 

  あなたがいれば。

 

 ママは私にそう言ったよね?

 

 ママを幸せに出来るのは私だったんじゃなかったの?

 私がいれば良かったんじゃなかったの?

 

 幸せそうに笑う母親。

 それを見た私は混乱した。

 

 その時

 私の思考回路は壊れてしまった。

 私は歪んでしまった。

 

 私はもう いらないんだね。

 

 その男の人が

 私の母を 幸せを奪った。

 

 

 それから間もなく

 新しい父親の暴力が始まった。

 

 力でなんでも自分の思うようにした父親。

 

 母親は泣きながら私に頼ろうとした。

 

 新しい父親と結婚したのは

 私の幸せの為だと言った。

 

 バカだよ

 お母さんあなたはバカだよ。

 

 私は 誰も信じない。

 

 心を閉ざしたまま

 月日は流れていった。

 

 

 暗い目をした思春期。

 目に映っていた物はみんな止まっていた。

 

 口元だけを笑わせる。

 石のような心。

 私はロボットだった。

 その場に合わせて自分を操った。

 

 どこにいても何をしても

 私は自分すら信じられなかった。

 

 人当たりのいい人。

 しっかりした人。

 仕事が出来る人。

 就職して2年で同僚の男子を差し置いて

 店長候補になった。

 

 ワーカホリックのプラスチックみたいな私 

 裏側は壊れかけたポンコツだった。

 

 

 それから月日が流れて

 私は自分の惨めな姿に気が付き出した。

 なんとかしなくちゃいけない

 だけど いったいどうしたらいい?

 

 一度植え付けられたいばらは

 根深く茂り なかなか抜けない。

 しかも私の人格はすっかり母親に作られてしまっている。

 

 そんな時風穴が空いた。

 

 母親が亡くなって

 私は母親の呪縛から自由になった。

 

 もう母親の泣き言に付き合わなくていい。

 私の人生を決めていた母親がいないのだから

 私は私の生き方を選ばなくてはならない。

 

 それが功を奏した。

 

   

 その時から

 もがいて もがいて

 やっと今の自分に辿り着いた。

 

 

 

 コーヒーを飲みながら

 今までの事を振り返る。

 

 色々な事があったなぁ。

 本当に色々な事が。

 

 今なら閉店後のお客様も断れるよ。

 断る事を選択できる。

 ちょっと胸はチクッとするけどね。 

 

 自分の幸せも考えられるようになったし

 お腹の底から笑えるようにもなった。

 

 自分自身を信じられるようにもなって来た。

 

 

 死にたいと思った事もあった。

 

 でも死ななくてよかった。

 生まれて来た事は今だに感謝出来ないけれどね。

 

 あの時死ななくてよかった。

 そう思うことは出来るんだよ。

 

 今は言える。

 変わることは絶対に出来るから。

 

 ただ

 それには生きていなきゃいけない。

 生きて自分を守らなくちゃ。

 

 自分をしあわせにしてあげるんだよ。

 そう 決めるんだ。

 

 

 今日で

 この話はもう話さない事にしよう。

 忘れちゃってもいいや。

 

 

 これから私は

 まだまだ生きてゆくのだから。

 

 沢山の楽しい思い出を作りながら。 

 

 

 

 コーヒーをもう一杯飲んだら。

 

 動き始めよう。

 

 光がさす 明るい未来へ。