hanakosaanのブログ

猫と暮らす日々を気ままに書いてます。

灯火。

こんばんわ。hanakoです。

 

 子供の頃

 私は太っていた。

 

 肥満の3大要素

 唐揚げ

 マヨネーズ  

 おばあちゃん。

 

 そう

 私はおばあちゃん子だった。

 

 風邪を引いてはいけないと

 靴下は2枚

 タイツも2枚

 肌着にブラウスにセーター2枚。

 お下がりのでっかいダッフル。

 

 雪だるまのような子だった。

 

 鈍臭い私は

 引っ込み思案の内弁慶。

 

 そんな私を

 母は

 

  ほんとに鈍臭くて

  太ってて

  変わった子で 

  頭も良くないし。

 

 自分の子をひとの前でやたらと褒める親もど   うかと思うけれど

 私の母は他人には自分の子を

 とにかくこき下ろすひとだった。

 

 子供の私は

 それを真に受けた。

 

 私はデブで頭が悪くて

 変な子だ。

 

 それは大人になるまで続いた。

 正確には母が亡くなるまでだ。

 

 私は自分が大嫌いな

 暗い大人になった。

 

 好きになる子はみんなダメンズ

 好きになられるのは暴走族のリーダー。

 上手くゆく恋愛なんて無かった。

 

 そもそも

 ひとなど愛せるタイプでは無かった。

 

 友人もみんな

 マウント取って自分が優越感に浸りたい

 だけの関係。

 

 別に友人なんて欲しくなかったけれど

 変なやつが向こうからくっついてきた。

 

 そして揉めて嫌な思いをする。

 人付き合いがメチャクチャ苦手だった。

 

 裕福な家でも無かったので

 お金には苦労した。

 おまけに両親は肝心なところは放置。  

 

 だから

 世の中の底辺近くを彷徨っているような

 人生だ。

 

 人間になんて生まれて損した。

 私は本気でそう思っていた。

 

 

 

 ほんと

 どうしようもない人生だったな。

 

 だけど

 いつだったのかな。

 

 これじゃ嫌だ

 なんとか這い上がってやる。

 諦めの中に

 微かに残っていた灯火は

 私の心に火をつけた。

 

 好きな事が出来るお金が欲しい。

 猫たちを幸せにできる力が欲しい。

 

 自分の力で

 掴み取りたい。

 

 笑いたい。

 はははは やったぞー!

 

 そうお腹の底から笑いたい。

 

 ずっと

 ずっと

 そう思っていた。

 

 小さな灯火を消すことなく

 私は生きてきた。

 

 

 

 今。

 

 珈琲を飲みながら

 思う。

 

 おまえ頑張って来たよ。

 デブで鈍臭くて頭悪いなんて思わないよ。

 

 おまえ

 よく頑張った。

 

 おまえとなら

 これからも一緒に生きて行けるよ。

 

 今なら心からそう思える。

 

 

 いいタイミングだ。

 

 

 

 風が吹き出した。

 

 さぁ

 行こう。