雨の日に。

こんばんわ。hanakoです。

　久しぶりの雨。

　客足も途絶えて

　雨音の聞こえるハウスにひとりで花を植える。

　思い出したくもない思い出がポロポロと

　心の中に蘇る。

　　ハジの多い人生を送ってきました。

　太宰治の人間失格の一文が頭をよぎる。

　そうだったね。

　本当にいろいろな事があった。

　何度も何度も諦めよう

　屍のように時をやり過ごそう

　そう自分に言い聞かせたけれど

　私はYesとは絶対言わなかった。

　恥ずかしい事も汚い事も

　たくさん　たくさんやってきた。

　綱渡りのような生き方もした。

　だけど　

　いつか抜け出せる。

　こんな自分から変われる時が来ると

　どうしても思いたかった。

　それから長い時間

　もがいて

　苦しんで

　私は泥沼から抜け出した。

　出来たんだよ

　私にも出来たんだ。

　ちっぽけで泣いてばかりいた私が

　泥の大海を泳ぎ切った。

　泣きながらもがきながら

　かっこ悪く。

　それでも渡りきったんだ。

　陸に上がったあの時の感触は

　一生忘れないだろう。

　私のたった1つの勲章だから。

　土に植えられた小さな苗。

　これから育ち花を咲かせるだろう。

　さぁ　帰ろう。

　猫達が待っている我が家へ。

　雨はまだ降っている。