hanakosaanのブログ

猫と暮らす日々を気ままに書いてます。

茨。

こんばんわ。hanakoです。

 

 安倍晋三氏の襲撃事件。

 

 犯人の動機に宗教組織が出てきたのには

 正直ビックリした。

 

 事件が起きてから

 ずっと迷っていたのだけれど

 やっぱりここに書いておこうと思う。

 

 

 私の母親もキリスト教の信者だった。

 

 寄付こそ無かったけれど

 自分の生活を豊かにする事ではなく

 組織の活動を優先した生活をする。

 それが教理の中にあった。

 

 つまり仕事はしすぎるな

 必要以上に富を得るな。

 

 それを守っていたからなのか

 生活は貧しかった。

 彼らに言わせれば質素な暮らし。

 

 亡くなる最後の入院が決まった時も

 パジャマが無く

 夏なのに毛玉がびっしり付いた

 レギンスと半袖のシャツを病院で着ていた。

 

 検査で病室から出るたびに

 見ているこっちが恥ずかしかった。

 

 見兼ねた私がパジャマを数組買って

 病院に持って行った。

 

  ほらね

  神が与えてくれたでしょ?

 

 信仰を第一にしていれば

 必要な物は全て与えられる。

 母親はそう信じていた。

 

 違うよお母さん

 パジャマを買ってきたのは私だよ。

 

 神様があなたに持ってゆくように

 私の枕元へ置いて行った訳じゃない。

 

 私が働いて得たお金で買って来たんだよ。

 あなたが否定していた仕事をして

 あなたに与えたのは私だよ。

 

 そんな事

 母親にはどうでも良い事だった。

 私を通して神が自分に必要な物を与えてくれ

 た。

 ただ満足したかった

 神が自分に関心を示したのだと。

 

 すべてがそうやって都合よく神や組織の

 正当性に結びついた。

 だから

 自分は正しいのだと。

 

 

 

 母親が亡くなり持ち物をまとめていた時に

 出てきた財布。

 100均の小さなポーチに小銭が少し。

 

 ボロボロのビニールのポーチ。

 

 それが母親の最後の持ち物だった。

 

 まるで母親の人生を物語るようだった。

 

 私はそれが忘れられない。

 

 

 

 宗教ってなんだろうか? 

 なぜ組織が必要なのだろうか。

 

 母親の死をきっかけに私は考えた。

 

 きっとみんなしあわせを求めて入信するのだ

 ろう。

 やっと心の拠り所を見つけたの

 だと思うのだろう。

 

 同じような者同士の集まり。

 

 だけど

 その道は茨の道だ。

 

 反社会的な教理もある。

 

 その茨を乗り越えるのが己の神への

 信仰の表明。

 そして

 神に是認され待ち受ける輝かしい未来を

 受け取る試練。

 

 世の中すべてを敵視しても価値のある報い

 を受け取る為に。

 

 すべてを犠牲にしても厭わない。

 

 それが母親の人生だった。

 

 

 

 神様

 

 なぜ黙っていられるの?

 

 なぜ

 彼が銃を撃つ事を止めなかったの?

 

 全能のあなたなら簡単な事なはず。

 なぜ彼を犯罪者にしてしまったの?

 

 彼は苦しみを背負ってしまった。

 母親の為に。

 自分の人生を棒に振ってしまった。

 

 彼の心が不純だったから?

 自分に対して信仰心が無かったから?

 

   

 捨ててしまえば良かった。

 私の様に。

 

 親であっても

 こうなったらもう離れるしかない。

 

 そう思うしかないんだよ。

 

 自分の人生を歩めばよかったんだよ。

 働けば何とでもなる。

 

 怒りを糧にしてもいい

 人生立て直せばよかった。

 神などに頼らなくても

 しあわせに暮らせるのだと見せてやればいい

 

 母親は母親。

 自分は自分。

 

 絡みつく茨を振り払えば良かった。

 

 

 鉄格子の中で何を考えるの?

 

 本当に全てを失ってしまったじゃないか。 

 

 

 

 神よ 

 人間を創った

 天地創造の神。

 

 あなたは人間に対して

 どう責任を取るつもりなのですか?