hanakosaanのブログ

猫と暮らす日々を気ままに書いてます。

すごい子。

こんばんわ。hanakoです。

 

 穏やかな朝。

 

 何故か私は走り回っている。

 

 あと30分でガキンチョの襲来が始まる。

 

 店の近くの小学2年生が

 お店探検と言う社会科の授業に来るのだ。

 

 普通は6月。

 比較的店も暇な時期なのだが

 コロナ禍の為昨年は中止。

 今年は緊急事態宣言が解除した

 今 急遽決まったのだ。

 

 11月はパンジーシクラメンが始まる。

 当然来客も多いので

 とにかく店の見学をスムーズにしないと

 お客様に迷惑がかかる。

 

 朝から店内のあちこちに紐を張って

 子供達とお客様が重ならないようにしていた

 のだ。

 

  ご飯まだー?

 

 キィが催促している。

 

 それどころじゃないわい!

 

 紐を張り終わったと同時に

 一組目の子供達がお店に入ってきた。

 

 4人グループ。

 落ち着きなく挨拶をした。

 ひとりは勝手に店の中へ入って

 先生に怒られている😅😅😅

 

 まぁ 毎年の事だ。

 

 まずは店内を見学させて

 それから質問を受けます。

 

  一番キレイなお花はなんですか?

 

 出たぞ難問 珍問が。

 みんなお花はキレイだね。

 みんなはどんなお花がすき?

 自分の好きなお花が一番だね。

 

  チューリップ。

  ひまわり。

  コスモス。

 

  スト スト。

 

 ん?

 目の前に飾ってあるストレプトカーパス

 読めない名前の花が好きなのか?

 知ったかぶりちゃん。

 子供の頃から見栄張ってたらマズイぞ。

 

 賑やかにグループに分かれた子供達が

 やって来る。

 

 同じグループの中でも

 ノートに書くのが早い子

 ゆっくりな子

 色々なタイプの子がいる。

 

 その女の子はとってもゆっくりな子。

 お店の見学もひとり遅れて

 ノートも先生に手伝って貰わないと

 書けないような子だった。

 

 同じグループの子達は

 遅いその子をお荷物みたいに思っている。

 

 あの子勉強できないし

 いつもノロイから迷惑なんだよ。

 

 私の隣にいた子が話してくれた。

 

 

 質問ある人?

 みんな手を上げるけど

 その子だけはモジモジしている。

 

  お花をキレイに咲かせるには

  どうしたらいいですか?

 

 お利口そうな子が質問してきた。

 

 お花に肥料をあげたり

 枯れたお花を摘んだりするといいんだよ。

 

 私が答えると

 

  あ さっき

  ゴミの所にお花がたくさん捨ててあった。

 

 そのゆっくりした子が答えた。

 

 おー よく見てたなぁ。 

 他の子は誰一人気がついていなかった。

 

 いくつか質問をして

 そのグループは店の外へ出ていった。

 

 ゆっくり彼女はまだノートを書いている。

 やっと終わってノートを片付けながら

 

  質問していいですか?

 

 小さな声で自信なさそうに言った。

 

 いいよ 何かな?

 

  あの シクラメンには

  どうして青いお花と黄色いお花が無いん

  ですか?

 

 ほぉー 私は唸った。

 すごい子だ。

 

 私はなるべくわかりやすいように 

 遺伝子の話をした。

 

 そして彼女に言った。

 

 あなた すごいよ。

 これからも不思議に思った事は

 調べたり大人の人に聞いたりするんだよ。

 

 彼女は嬉しそうな顔をして店を出ていった。

 

 勉強できない子じゃないよ。

 あの子はすごい子だ。

 

 どうかまわりのひとが

 それに気づいてくれますように。

 

 特にお父さん お母さん。

 気づいてあげてね。

 

 あなたの子はすごい子だよ。