hanakosaanのブログ

猫と暮らす日々を気ままに書いてます。

柚子の大馬鹿。

こんばんは。hanakoです。

 

 暑い日が続く。

 

 水やりをしている私に

 畑の師匠が亡くなったと知らせが入った。

 

 最後の別れとも取れる来店から2年

 師匠は静かに暮らしていたんだ。

 

 でも

 とうとう亡くなっちゃったんだな。

 

 畑の師匠には

 色々な事を教えてもらった。

 実際に畑仕事をしたことが無いとわからない

 貴重な話だ。

 

 そのおかげもあって

 私は店で質問される家庭菜園の事を

 ほとんど答える事が出来ている。

 

 

 

 師匠の訃報を聞いた時

 私は柚子の木に水をやっていた。

 

  桃栗3年

  柿8年

  柚子の大バカ18年て言うんだぞ。

 

 師匠が笑いながら言った。

 果樹が

 実をならせるまでの期間を言っている。

 

  この柚子の木に実がなるのを

  俺は見られないな。

 

 しんみりとこの柚子の木を見ながら

 師匠が言ったのを思い出した。

 

 いや わからないよ?

 師匠が100歳の時に実をつけるんだよ?

 十分生きてるかもしれない。

 

 私が言うと

 笑っていたよね。

 

 

 

 今年

 柚子の木に花が咲いた。

 

 でもあと9年実はならない。

 ほんと気の長い話だ。

 

 

 目まぐるしく世の中は変わって行く。

 

 私は9年後

 この木をまだ見ているのだろうか。

 

 この柚子の木だって

 ここにあるのかどうかだってわからない。

 

 どうしてこんなに早く

 色々な事が変わってしまうのだろう。

 

 ずっと続けばいいと思っても

 

 終わりが来てしまうのだろう。

 

 

 

  同級生がみんなあっちに行っちゃって

  俺ばかりこっちにいて寂しいよ。

 

 口癖のように言っていた師匠の言葉。

 

 同級生のみんなには会えた?

 今までの事なんか話して盛り上がってる?

 

 もう師匠は寂しく無いんだね。

 良かった。

 

 

 でも今度は

 

 私が寂しくなっちゃったよ。