hanakosaanのブログ

猫と暮らす日々を気ままに書いてます。

その後。

こんばんは hanakoです。

 

 ブチ男は田中さんの手で

 小さな骨になった。

 

 今 我が家にいる。

 

 ブチ男が居なくなって

 あちこちからオス猫がうちの周りに姿を

 現した。

 あんなに静かな場所だったのに。

 あちこちでオス猫の喧嘩の声がきこえる様に

 なった。

 

 ブチ男の縄張りの

 取り合いが始まったのだ。

 

 マサ爺さんが

 そのオス猫をおさめにかかった。

 年寄りだから私は怪我をしないかと

 ヒヤヒヤした。

 

 夜中でも喧嘩の声がすると

 あわてて外へ飛び出した。

 

 

 ブチ男が現れてから

 マサ爺さんは喧嘩をしなくなった。

 

 最初はブチ男と仲が悪かったけれど

 何回か

 本当に説教をするようにマサ爺さんが

 ブチ男に何かを話す場面があった。

 

 それから

 マサ爺さんは何も言わなくなり

 まるですべてをブチ男にまかせたようだった

 

 家の周りは平和だった。

 

 いかにブチ男の力が強かったのか。

 ブチ男の目が届いていたか。

 今になって私はそれを知った。

 

 ただの変な猫じゃなかったんだな。

 

 猫達の生活の

 バランスを取っていたんだ。

 

 猫には猫の生き方がある。

 当たり前の事なのに

 私は気が付かなかった。

 

 飼っている

 世話をしている。

 

 そんなおごったような気持ちで

 いつも自分サイドからし

 猫を見ていなかった。

 

 自分の都合で

 猫達の生活をコントロールしようと

 していた。

 

 それは多分

 まわりの目を気にしていたからだ。

 

 猫は邪魔者。

 

 住宅街では猫達の居場所はもはや無くなって

 しまっている。

 

 野良猫は悪者。

 

 でも

 猫達も生きている。

 なぜ同じ生き物の人間が

 猫を虐げる権利があるのだろうか。

 

 彼らには彼らの生き方がある。

 

 その生き方を

 私はブチ男から教えてもらった。

 

 最後まで

 自分の守った場所を気にかけていたブチ男。

 

 なんとかするから。

 

 マサ爺さんと

 残された猫達が生活出来るように 

 頑張るから。

 

 

 天国で見守っておくれ。

 

 ブチ男。

ごめんよ ブチ男。

こんばんは hanakoです。

 

 ブチ男は少しずつ衰弱して行った。

 

 手術前はなんとか柔らかいパウチ位は

 食べられたのに

 縫合の仕方が悪いのか

 手術後は口が開かなくなってしまった。

 

 田中さんは毎日病院に通い

 抗生物質と栄養剤を注射してもらった。

 

  この薬注射すれば

  普通は効くんだけどな。

 

 抗生物質が全く効かないブチ男に

 先生は首を傾げた。

 

 ブチ男の顎は化膿し始めた。

 

 高齢のブチ男は

 もしかしたら白血病を発症していたかもしれ

 ない。

 

 事故に遭う数日前

 ご飯を食べづらそうなブチ男を病院に連れて

 行き

 抗生物質を注射してもらったのに

 症状は全く改善されなかった。

 

 ??? もしかして。

 

 そう思っていた矢先の事故だった。

 

 連絡が来た時は会いに行けたけれど

 今は田中さんの猫だ。

 私が口を出す訳には行かない。

 

 会いに行くたびに

 ブチ男は痩せて

 とうとう起き上がれなくなった。

 

 安楽死を提案された時もあったらしい。

 しかし

 ブチ男の亡骸を連れて帰れないと

 泣きながら田中さんが言うので

 先生も最後まで付き合う事にした。

 

 ある日

 田中さんがどうしても病院に行けないので

 私に行ってくれないかと連絡が来た。 

 

 ブチ男を病院に連れて行って

 私の家で迎えに行くまで待っていて欲しい。

 

 私はそれを受けて

 ブチ男を病院に連れて行った。

 

  頑張ったよ この子も田中さんも

  もう この子は痛みを感じてないから

  大丈夫だよ。

 

 注射を終えた先生が言った。 

 ブチ男と会うのは

 これが最後だと先生はわかっていたのだろう

 

 先生にお礼を言って

 家に向かった。

 

 

 いつも寝ていた私の毛布に

 ブチ男を寝かせた。

 

 1ヶ月ぶりの我が家だ。

 

 目は開けなかったけれど

 匂いでわかったのだろう

 尻尾をふって

 深くため息をついた。

 そして穏やかな顔で眠りについた。

 

 覚えているかい?

 私が劇団四季のキャッツを観て帰ってきたら

 お前が私の毛布で爆睡していたんだ。

 

 痩せて汚くてボロボロだった。

 ブチ柄のバランスが悪いブサイクさ。

 見た事のない猫に驚いた。

 放っておいたら

 3日間食べて寝てをひたすら繰り返した。

 

 そして

 3日目に何事もなかったかのように

 外へ出ていった。

 

 それからお前は

 うちの近所に住み着いて

 夕方にはうちへご飯を食べに来た。

 

 お前はどこから来たのか

 かなり年は取っていたみたいだから

 捨てられて 彷徨っている時に

 うちを見つけたのかな。

 

 近所の家の車の上

 茂みの中

 時にはうちの猫を苛めて私に怒られた。

 目をつぶって聞いていないふりをしたっけ。

 

 そうだ ブチ男

 家の周りを歩こう。

 

 毛布にブチ男をくるんで外に出た。

 

 ブチ男が縄張りにしていた場所。

 いつもいた街灯の下に行くと

 ブチ男が光に気がついて目を開けて

 小さく鳴いた。

 

 そうだよ ここは

 お前がよくいた街灯の下だよ。

 

 ブチ男は目をキョロキョロさせて

 私が歩く景色を見ていた。

 

 ここのおばちゃんにコロッケ貰ってただろ

 ここで よく雨に濡れていた。

 あちこちに

 ブチ男の思い出があった。

 

 ブチ男が良く見張りをしていた塀の所に

 来ると

 目を見開き

 ニャーと開かない口で精一杯鳴いた。

 

 そうか

 お前は自分の縄張りがずっと気になっていた

 んだね。

 ここへ帰りたかったんだ。

 

 私は

 ブチ男を手放すべきじゃなかったんだ。

 

 たとえ 命が短くなっても

 ブチ男はここに帰りたかったんだ。

 

 私は

 それを受け止めるべきだったんだ。

 

 私はブチ男の事を

 何も考えてやれなかった。

 

 ごめんよ ブチ男。

 

 猫がこんなに思いを持った動物だったなんて

 もっと早く気がついていれば。

 

 ごめん ブチ男。

 

 

 

 家に戻り

 テラスにブチ男を寝かせ

 一緒に座って月を見た。

 

 私が仕事から帰って来ると

 このテラスで良く待っていたね。

 

 

 ブチ男の周りに

 いつの間にか

 うちに来ている猫達が集まってきた。

 

 ただ周りに座って

 月の光にみんなで照らされた。

 

 私に抱かれたブチ男は

 静かな寝息をたてていた。

 

 

 明け方

 ブチ男は虹の橋に出発した。

 

 

 ごめんよ

 私は力が無くて

 結局

 こんな形でお前を見送る事になってしまった

 

 それだけが

 悔やまれてならない。

 

 

 あの塀を見るたびに

 探してしまう。

 

 あれ?ブチ男は?

 

 もう

 お前はいないんだ。

 

        続く。

 

 

卑怯者。

こんばんは hanakoです。

 

 (またまた続き)

 

 ブチ男の処置は酷いものだった。

 素人の私が見ても

 きちんとした処置には見えない。

 

 田中さんの話では

 ブチ男は手術後ノッポの施設にいたのでは

 ないかと言う。

 

 あれだけの手術をして1日目で

 家に連れて帰れるものだろうか。

 

  2週間後には

  うちで抜糸するので迎えに来ます。

  それまで地元の病院で

  傷口を消毒してもらってください。

 

 ブチ男をキャリーから引っ張り出し

 

 15万円をポケットに押し込みながら

 そう言ってノッポは帰ったそうだ。

 

 それから

 田中さんは消毒をしてくれる病院を探した。

 しかしどこの病院でも

 手術をした病院の名前を聞かれる。

 わからないと言うと

  

  病院がわからないのなら

  うちでは診ることができない。

 

 そう言われてしまったそうだ。

 

 ノッポに電話をかけて尋ねると

 何度聞いても病院の名前を言わないそうだ。

 

 なんで言わないのか

 いや 言えないのだ。

 私は偶然ノッポの保護団体の

 インフォメーションから

 その理由らしいものを見つけていた。

 

 確定ではないけれど

 ブチ男は病院には行っていない。

 

 知り合いの医者とは

 確かに医師免許は持っているかもしれない 

 けれど

 どこの病気にも所属していない医者。

 

 多分

 ノッポの施設内で手術は行われたのだ。

 だから病院の名前を言えないのだ。

 

 それは多分

 何かが法に触れる事なのではないのか。

 

 

 

 やっとの事で田中さんは

 ブチ男を診てくれる医師を見つけてくれた。

 

 傷口を診ると

 

  同業の悪口は言いたくないけど

  酷い処置の仕方だなぁ。

 

 先生は驚いていた。

 

 しかも2週間後

 ノッポはブチ男を迎えには来なかった。

 

 多分ノッポは

 病院を知らせないと

他の病院で診て貰えない事を知っていたはずだ

 

 だから治療をしてもらえなければ

 ブチ男は死んでしまうと思って

 迎えに来なかったのではないか。

 

 まさか田中さんが

 ブチ男を引き出すとは思わなかったので

 このまま他の病院に行かれては

 何かの不正がバレると思ったのではないか。

 

 証拠隠滅。

 

 あくまでも今は

 推測だけれど。

 

 

 この事から

 田中さんと私は

 お金の受け取り方が適正なのかどうかより

 ブチ男に対するやり方が

 虐待に当たらないのかと疑った。

 

 適正な治療を

 受けられないようにしたのだから。

 

 その為

 ノッポの保護団体の管轄の指導センターに

 何度もこの話を相談した。

 

 その事がノッポの耳に入ったのだろう。

 

 すると逆に

 ノッポが私を指導センターに

 虐待をしている飼い主として告発したのだ。

 

  お話を伺いたいと思います。

 

 ポストに入っていた手紙。

 

 私が飼い猫を野放しにして事故に遭わせ

 適切な治療も受けさせず

 うちの保護団体に丸投げした。

 他の猫も酷い待遇を受けているので

 刑事告訴を検討している。

 

 これかノッポの言い分だ。

 

 私は指導センターの職員に事情をすべて話し

 

 自分の事を棚に上げて私を告訴するなら

 徹底的に闘うとノッポに伝えるように

 職員に伝えた。

 

  なるべく猫は家の中で飼って

  外の猫は家に入れないようにして 

  下さいね。

 

 指導センターのご指導はこれだけだった。

 バカか

 ノッポの所はいったい何をしているんだよ。

 

 私が話した事には

 証拠がないからと

 職員は一切反応しなかった。

 

 そんなものだよな役所なんて。

 

 所詮猫の事だ

 命ではなく物なのだから。

 

 

 ノッポの所へ

 私の言ったことが伝わったのだろう

 

 私が怖気づくと思い

 こんな事をしたのだろうけれど

 残念ながら

 私はこんな事では屈しない。

 

 この日から

 ノッポの携帯も繋がらなくなった。

 

 逃げやがって

 卑怯者が。

 

 感情論では勝てない。

 調べるだけ調べて

 学べるだけ学んで

 必ずおまえ 引きずり出してやるからな。

 

 保護団体なんて

 大嫌いだ。

 

 こうしている間も

 ブチ男の容態は悪くなって行った。

 

        続く。

 

 今日はここまで。

 

役所に頼るな。

こんばんは hanakoです。

 

 (前回続き)

 

 仕事がはじまり

 また忙しい日々が始まった。

 

 相変わらず保護団体からは

 何の返事もなく

 ブチ男の安否はわからない。

 

 1度譲渡してしまった物は

 私には権利がないのだから

 彼がどうなろうと

 私が騒ぐ訳には行かないか。

 

  あーあ😣😣😣

  どうか 彼がきちんと世話をされています

  ように🙏

 

 

 後悔しながら半ばあきらめていた頃

 保護してくれた女性から電話が来た。

 

 彼女の名前は田中さん。

 彼女の事は次に詳しく書くとする。

 

 なんと!

 ブチ男が彼女の家に居ると言う。

 

 え?

 

 ブチ男の様子があまり元気が無いので

 ブチ男に会ってくれないかと言うのだ。

 

 しかも

 彼女の家は私の勤め先の花屋さんの

 直ぐ近くにあった。

 

 

 その日の昼休みにブチ男に会いに行った。

 

 アパートのドアを開けると

 玄関にブチ男がいた。

 

 毛布の上に箱座りしているブチ男

 やはり 顎が酷かった。

 

  ブチ男。

 

 私の声がわかったのか

 目を開けると こちらへ来ようとした。

 

 まだ 動けるんだな。

 

  やっぱりhanakoさんの声聞くと

  わかるんだね。

  今日はずーっと下を向いていたのに

  動こうとしてる。

 

 田中さんが言った。

 

 ところで

 ブチ男はどうしてここに居るの?

 

 ブチ男が連れて行かれた後

 田中さんもノッポの保護団体のレビューを

 見てビックリしたらしい。

 

 自分がとんでもない所へブチ男を行かせて

 しまったと。

 

 実は田中さんはノッポと携帯電話の番号を 

 交換していて連絡が取れたのだ。

 

 ブチ男を引き取る事は出来ないか。

 そう言うとまたもやお金を要求して来た。

 

  手術代を払って欲しい。

 

 

 そこらへんのやりとりが田中さんの話では

 理解できなかったのだけど

 とにかく15万払って

 田中さんはブチ男を引き出した。

 

 これは正当な話しなのか。

 

 警察に相談しても

 曖昧な答えしかない。

 

 保護団体はどこにメールをしても

 返事がなかった。

 

 地元の保護団体から知らんぷりされたのは

 さすがに悲しかった。

 

 市役所は管轄違いだそうだ。

 

 保護団体を監督する県の組織も

 ノッポの保護団体の名前を聞いた途端

 歯切れが悪くなった。

 

 

 野良猫 殺処分

 それを無くそうとあちこちに保護団体が

 立ち上がっている。

 

 その費用を捻出するために

 クラファンがあちこちで行われている。

 

 私のブログだから

 この中だけで私の考えだから言わせてもらう

 

 あんたら

 本当に 猫助けたいと思ってる?

 

  役所は頼るな。

 

 宗一郎さん本当にそうだよ。

 

 私は甘かったんだ。

 保護団体なんて頼るべきじゃ無かったんだ。

 

 

 ブチ男は

 酷い扱いを受けていたんだよ。

 

        続く。

 

 今日はここまで。

 

 

保護団体て 何?

こんばんは hanakoです。

 

 (前回続き)

 

 保護団体が帰った後

 ブチ男を助けてくれた女性が残った。

 

 私はお礼を言って

 ブチ男を助けてくれた時の詳しい話を聞いた

 

 私の家のすぐ前を通る大通りで

 ブチ男は車にぶつかったらしい。

 

 道端に座っていたブチ男を見つけて

 家に連れて帰ってくれた。

 

 それが29日の事。

 

 最初はパウチ位は食べていたらしいけれど

 怪我は酷く

 このままではとあちこち病院に電話をして

 くれたらしい。

 

 だけどお正月休みの病院は電話が繋がらず

 繋がったとしても

 怪我の状態を聞くと断られたそうだ。

 

 市役所も駄目

 保護団体も繋がらない。

 

 やっと繋がったのが

 あの汚いノッポの所。

 

 毛並みが良かったので

 多分飼い猫だろうと

 事故現場の近くの家を訪ね歩いて

 私の家にたどり着いたらしい。

 

 年末年始 忙しい時なのに

 ブチ男の為に骨折ってもらった。

 本当に申し訳ない。

 

 その後

 とんでもない話しが始まった。

 

 うちに来たあと

 ブチ男を迎えに自宅に帰った時

 保護団体の男が彼女に言った

 

 治療費を払ってほしい。

 

 治療もしてないのに?

 女性は幾らだと聞くと5万円と言ったそうだ

 

  あの飼い主はお金を払う気はないので

  あなたが払って下さい。

 

 いや 私は飼い主じゃないから。

 彼が勝手に来てるだけだから。

 それに

 私は応急処置を終えたら

 費用を教えてくれと言ったはずだ。

 

 3万円しかないと言ったら

 3万円でいいとお金を受け取ったそうだ。

 

 ???

 治療もしてないのに

 なんで費用がわかるの?

 しかもなんで減額できるの?

 

 と 言うか

 保護団体てお金で動くの?

 

 この時点で

 私は保護団体と言うものを全く知らなかった

 

 困った猫を助けてくれる

 みんなの味方だと思っていた。

 

 でも

 なんだか違う気がする。

 

 

 

 後ほどまた改めてと

 電話番号を交換して女性と別れた。

 

 

 家に戻ると

 あの男が言った保護団体の名前を

 検索してみた。

 

 😨😨😨 なんだこりゃ

 

 口コミの星が1個しかない。

 

 しかもレビューは

 恨み話と非難ばかり。

 

 何度か行政指導も入っていた。

 

 そこで私は

 ブチ男をとんでもない所へ行かせてしまった

 事に気がついた。

 

 とにかく出てくる 出てくる

 あまり詳しく書くと特定されてしまう位

 の所なのでここら辺にさせてもらうけれど

 

 あの男はとんでもないヤツだった。 

 

 それよりこんな所へ連れて行かれた

 ブチ男は大丈夫なのか。

 

 ブチ男を取り返す事は出来ないものか。

 

 まずはその保護団体に電話してみる

 何度かけても留守電。

 とにかく電話をくれとメッセージを入れても

 来ない。

 

 どうしたら良いのかと

 別の保護団体に聞いてみようとしても

 電話番号なし

 ご要件はメールで。

 

 メールを送っても

 返事など1件も来ない。

 

 直営の猫カフェに電話すると

  こちらでは対応しかねます。

  保護団体の方へ。 

 

 だから返事来ないんだってば💢

 

 考えてみれば

 同業の保護団体のトラブルを

 仲裁しようとする団体がいる訳はないか。

 

 しかもあの男の所の噂は

 同業なら多分聞いているはずだ。

 

 そんな所と関わりたくはないだろう。

 

 

 あんなに多頭崩壊の現場で動物を助けた

 武勇伝は公表しているのに

 個人で助けた猫は引き取らない。

 

 1匹引き取ったら

 次から次へとになるからなのもわかる。

 

子猫を引き取るけど1匹30万なんて所もあった

 これじゃあ

 目の前に捨てられた子猫がいても

 見て見ぬふりしてしまう人だっているだう

 拾ったのなら自分でなんとかしろなら

 手なんか出せない。

 

 それでは

 助かる命も助からなくなる。

 

 ならば

 保護団体の役割はいったい何?

 

 助けてくれる命と

 断られる命は

 どこが違うの?

 

 

 ブチ男

 どうしているだろうか

 ちゃんと治療はしてもらえたのだろうか。

 

  もう会うことはできませんよ。

 

 あの男の言葉が脳裏に浮かんだ。

 

 もう

 取り返す事は絶対無理なのだろうか。

 

 連絡が取れない事が何より歯がゆい。

 

 しかし

 この後私は ブチ男と再会することになる。

 

         続く

 

 今日はここまで。

 

 

 

ブチ男事故に遭う。

こんばんは hanakoです。

 

 年が明けて1月3日。

 

 箱根駅伝もあと少しで決着がつく頃

 玄関から声がした。

 

 誰?

 もともと来客など無い我が家に

 しかも新年3日目

 気持ち悪いなぁ。

 

 ドアを開けると

 見知らぬ男女が立っていた。

 

  お宅で白と黒のネコを飼っていませんか?

 

 女性が言った。

 

 確かに1匹 家にやってくるヤツがいる。

 飼っているというか勝手に来る奴。

 

 居ますと言うと

 

  あぁ!よかった

  実は暮れの29日に事故に遭って

  うちで保護したんです。

 

 !!!

 そう言えばアイツ

 しばらく見ていない。

 

 そんな事になっていたとは。

 

 女の人の話では

 顔を怪我しているらしい。

 

 しかし

 今日は新年3日

 地元どころかほとんどの動物病院は休みだ。

 

  早くしないと死んじゃいますよ。

 

 男の人が言った。

 

 毛玉だらけ

 猫の毛だらけのネックウォーマーを付けて

 足は裸足でサンダル。

 

 風貌は

 だらしがなく汚いノッポさん

 

 夫婦だと思っていたら

 男性は動物愛護団体のひとだった。

 

 困った女性が

 サイトで調べて連絡をし

 唯一この団体と連絡が取れたらしい。

 

 しかし

 正月休みの今

 どうしたら良いのか。

 

 てか

 保護団体のひとは何もしてくれないの?

 

 その男性が口を開いた。

 

  私が知っている医者なら

  うちに来てくれます。

 

 ???

 聞いただけで手術が必要な話でしょ?

 

 いや 自分の病院に連れていけないの?

 

  応急処置なら出来ますよ。

 

 ???

 なんとなく胡散臭いヤツ。

 

 でも

 今はこの人に頼むしかない。

 

 私は応急処置を頼んだ。

 その後は地元の病院に連れて行くつもりで。

 

 1度帰った二人は

 15分後位に戻ってきた。

 

 男性が私に差し出したのは書類1枚。

 

  譲渡証書にサインして下さい。

 

 譲渡証書?

 いや 私は応急処置を頼んだだけだ。

 

  サイン頂けないのなら

  連れては行けません。

 

 どうしよう

 このままじゃ

 アイツは治療を受けられない。

 

 病院が始まるまであと2日位。

 

  早くしないと

  感染症になりますよ。

  いや もうなっているかもしれない。

 

 28日に私が病院に連れて行き

 2週間効く抗生物質の注射をしている事を

 話すと

 

  素人に何がわかるんですか

  危ないって言ってるんです。

 

 かなり高圧的な態度。

 

 アイツの命を考えたら

 ここは保護団体の力を借りるしかないのだろ 

 うか。

 保護団体だ

 このままここへ置くよりは

 アイツにとって悪くはないはずだ。

 

 渋々私は譲渡証書にサインをした。

 

  これであの猫はあなたの物ではありません

  お返しする事は出来ませんから。

 

 冷たい言葉を淡々と話す。

 こんな時に。

 

 

 最後にブチ男に会わせてもらった。

 

 汚い軽自動車のトランクにアイツはいた。

 

 小さなケージに入れられて

 後ろを向いていた。

 

  ブチ男

 

 私の声がわかったのか

 尻尾が動いた。

 

  痛いか?

  頑張れ ブチ男。

 

 もう行きますからと

 後ろのドアを閉められる時に

 私の口から出たのは

 

  またな ブチ男。

 

 その言葉だった。

 

  もう会えませんよ。

 

 薄ら笑いを浮かべながら汚いノッポが言った

 

 殴ってやりたかった。

 

 でも 今はコイツに頼むしかないのだ。

 

 名刺を頼むと

 持っていないと言う。

 

 何と言う保護団体なのか聞くと

 ある名前を言った。

 

 一瞬言いづらそうに彼の顔が戸惑ったのを

 私は見逃さなかった。

 

 

 走り去ってゆく車を見送りながら

 何とも言えない不安を感じたのは

 

 間違いではなかった事を

 このあと知ることになる。

            

            続く。

 

 今日はここまで。

 

 

猫守の話

こんばんは hanakoです。

 

 昨日お話したようにしばらくの間は

 ブログをお休みした

 昨年の11月から9ヶ月間の出来事を話そう 

 と思います。

 

 🌼🌼🌼🌼🌼🌼

 

 11月のある日

 私は動物病院にいました。

 

 抗生物質

 風邪薬をもらいに。

 

 家の周りにいる猫達と

 勤め先の花屋さんにいる猫達の為。

 

 この季節になると

 猫風邪菌を持っている子は

 風邪の症状が出始める。

 

 歯肉炎の子や喧嘩で怪我をする子は

 年中抗生物質の薬が離せない。

 

 

 触ることが出来ない子もいるので

 とりあえずご飯に混ぜて薬を飲ませる。

 

 あとは診察するとお金がかかるので

 とにかく薬だけは飲ませて回復を待つ為。

 

 お金 もう少しあったらなぁ。

 

 薬を貰いに行くたびに

 私は暗い気持ちになる。

 

 自分の力の無さを痛感するから。

 

 

 

 待合室で薬を待っていると

 もう一人同じ椅子に座っている人がいました

 

 小型のキャリーを2つ持っていた。

 中に入っているのは多分猫だろう。

 

 どちらともなく話しが始まった。

 動物病院では

 なぜか待合室で見知らぬ同士が話を始める。

 

 やはり猫さん2匹

 しかも 地域猫

 

 今は避妊 去勢をされ

 元の場所に放され

 世話を誰かがしている猫を

 地域猫と呼ぶ。

 

 1代限りの命を

 地域で見守ろうと言う

 野良さんより言い訳が立つ立場の猫だ。

 

 

 キャリーを覗くと

 ツリ目のご立派な元野良さんヅラ。

 喧嘩上等のオス猫達だ。

 

  喧嘩して怪我をした子と

  この子は腎臓が悪くて。

 

 庭に数匹の猫が住み着き

 避妊 去勢をしているらしい。

 具合の悪い触ることが出来る猫は

 こうして病院に治療に連れてきているそうだ

 

 私と同じじゃん😑

 

 自分も同じだと話していると

 その人が先に会計に呼ばれた。

 

 2万5千円です。

 

 !!! すご😳

 

 その人はカードを受付の人に差し出した。

 

  治療 お金かかりますよね。

  

 先月分と去勢代も入っているからと

 その人は言っていた。

 全部自腹だ。

 

 ハッキリ言えば

 まったくの赤の他人に2万5千円。

 しかもひっかいたりする恩を仇で返すやつら

 

  大変な時もあるけれど

  でも それだけじゃないから。

 

 お互い頑張りましょうね

 と 言ったその人の顔に悲壮感は無かった。

 

 穏やかな微笑み。

 2万5千円も取られたのに?

 

 いや 私はあなたと同じじゃないよ

 カツカツで

 仕方がなく薬だけ貰いに来ているケチ野郎だ

 

 なんでうちに猫は集まるのか

 正直迷惑にも負担にも感じている。

 

 うちの前も横も隣も猫反対派

 私は毎日肩身の狭い思いをしている。

 

 庭に入ったから

 塀に登ったからと

 100均で売られている

 トゲトゲの猫よけをずらりと家の周りに

 並べられたのを見ると

 心が折れる

 

 私は何にも迷惑かけたりはしていないのに。

 

 嫌な職場に通い続けているのは

 店にいる猫達の為だ。

 

 この時

 私は猫達の事でも行き詰まっていた。 

 

 

 数日後

 店のお客様が店にいる猫達を見て

 こんな事を話した。

 

  猫はね

  自分達の世話をしてくれる人間を

  自分達で選ぶのよ。

  猫守りを選ぶの。

 

  あなたは多分

  その猫守さんね。

 

 まさか😅

 そんな崇高な物じゃない

 単に嫌だと言えない気の弱い人間に

 猫がつけ込んでるだけだよ。

 

 しかも猫守なんて

 1文の得にもならない。

 お金が出ていくばかりで

 周りに嫌われていい事なんて無いから😑

 

 ちょっと眉間にしわが寄った私に

 そのお客様は言った。

 

  きっと凄い幸せがまってるわよ。

 

 😓😓😓😓😓😓😓😓😓

 んなわけあるかい!💢

 

 水まいてやる💢💢💢💢

 

 

  

 そう

 この時の私は

 自分がこれから猫達に

 沢山の事を教えられるのを知る由もなかった

 

 今日はここまで。